MEO対策で集客数の改善を狙う際、サイテーションの取得は重要なポイントです。しかし、MEO対策に取り組んでいる店舗経営者様の中には「サイテーションが何か分からない」と、思われている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで本記事では、MEO対策を進める上でサイテーションが重要視される理由や、獲得数を増加させる7つの方法を紹介します。サイテーションとは何か、わかりやすく解説していますので、ぜひ最後までお読みください。
- サイテーションって何か知らない・わからない方
この記事の目次
MEO対策のサイテーションとは自店舗がWeb上で言及されること
サイテーションという単語の意味は「言及」や「引用」です。MEO対策での言及・引用とは、店舗がWeb上で話題にされる状態を指します。以下では、Web上で店舗が話題にされる状態がどのようなものか、基本を説明します。
サイテーションの定義と意味
MEO対策としてのサイテーションは、店舗名やサービスがSNSやブログ、ほかのサイトに記載されている状態を指します。店舗の名称、住所、電話番号(NAP情報)が正しい表記で記載されていることで、サイテーションになります。
自社のビジネスが外部サイトで話題にされることは、検索エンジンが表示順位を決める際、店舗の信頼性や人気の度合いを判断するための重要な指標です。獲得数が多い店舗ほど、信頼性があると検索エンジンに判断されるため、検索順位の向上につながります。
サイテーションと被リンクは別物
サイテーションと被リンクは、自社のビジネスが外部のサイトで紹介される点では同じですが、方法が異なります。SEO対策においての被リンクは外部サイトで自社サイトに遷移できるリンクが設置されている状態です。一方で、店舗の情報がSNSやほかのサイトに記載されている状態がサイテーションとみなされます。
つまり、被リンクはWebサイト同士を繋ぐ関係性ですが、サイテーションは店舗情報をWebに散りばめることに着目しているのです。両者ともに実店舗の集客数向上に有効ですが、その定義や狙いは異なります。
MEO対策にサイテーションが有効な理由
MEO対策によるローカル検索で表示順位を向上させる施策において、外部サイトで紹介されることが重視される理由は、以下のとおりです。
- 検索エンジンが外部サイトで紹介されている店舗を信頼性が高いと評価するため
- 外部サイトでの言及数で店舗の人気度を検索エンジンが判断するため
Googleマップの表示順位が決まる指標に「視認性(知名度)の高さ」と「口コミでお客様から良い評価をもらえているか」があります。外部サイトやSNSで店舗が紹介される頻度が増えれば人気が高いとみなされて、上位表示につながりやすくなるでしょう。
サイテーションを獲得するための3つの段取り
外部サイトで自社のビジネスを紹介してもらうためには、以下3つの事前準備が必要です。
- 自社のWebサイトやSNSアカウントを運用する
- 各媒体でNAP情報の表記を一致させる
- Webサイトで構造化マークアップする
何を準備するべきか、順に見ていきましょう。
自社のWebサイトやSNSアカウントを運用する
まずは、自社の公式WebサイトやSNSアカウントを作成しましょう。WebサイトやSNSで店舗情報や、サービス・メニューなどを積極的に発信すれば、引用されやすくなります。
また、正しい表記のNAP情報をプロフィールなどに登録することで、情報相違によるサイテーションの取得漏れを防止できます。このようにしてWeb上で店舗が話題にされる機会が増えれば、MEO対策との相乗効果が期待できるでしょう。
各媒体でNAP情報の表記を一致させる
店舗を外部サイトで紹介してもらう際、NAP情報が各種媒体で寸分たがわない表記になっている必要があります。外部のサイトと、自社のサイトで表記が一致して初めてMEO対策の効果が得られます。
せっかく店舗について外部サイトで紹介してもらっても、正しくない記載では言及されていないのと同じなため、表記のチェックを怠らないようにしましょう。
NAP情報って何?MEO対策で重要なNAPを一致させるための6つの注意点を紹介!Webサイトで構造化マークアップする
自社のWebサイトを構造化マークアップするのも、外部サイトで自社を話題にしてもらうための準備になります。構造化マークアップは、Webサイトがどのような情報を提供しているか、Googleに分かりやすく説明するための手法です。
通常、WebサイトのSEO対策として構造化マークアップは実施されます。SEO検索で上位が取れると、連携しているGoogleビジネスプロフィールの視認性が高まります。サイテーションには視認性の高さも必要なため、Webサイトを構造化マークアップして検索上位を狙うのも重要な作業です。
サイテーション取得数を増加させる具体的なやり方7選
MEO対策として店舗がほかのサイトで紹介される数を増やすことは、集客改善のために重要な取り組みの1つです。外部サイトで店舗を紹介してもらう件数を増やすための、具体的な方法を7つ紹介します。
サービス名を覚えやすいものにする
店舗やサービスの名称を覚えやすくすることが、SNSなどで店舗の紹介数を増やす際に重要です。正しい表記で口コミなどを投稿されることが大切なため、入力を間違いにくい名称が望ましいです。
しかし、名称変更の目的がサイテーションの獲得では、工数やコストがかかりすぎます。お店のリニューアルなど予定している場合に、外部サイトでの言及を加味した名称を検討してみてください。
SNSを利用して拡散を狙う
誰でも気軽に利用できるSNSは、外部サイトで店舗を紹介してもらいやすいツールです。キャンペーンなど店舗の情報を積極的に発信することで、ユーザーから反応を得やすくできます。
また、20代前後の8割は。Google検索ではなくInstagramで店舗を探す傾向がみられます。店舗を利用する際に、ハッシュタグや写真付きでSNS投稿する人も多いため、うまく集客に活かせればWeb上で話題になりやすいでしょう。
Web広告を出す
高い視認性を自社のビジネスで得るためには、Web広告を活用するのも有効です。Web広告は文字通りインターネット上で行う広報活動で、SNS広告やリスティング広告など10以上の種類があります。
検索されるのを待つ状態とは違い、適切なキーワードやターゲティングを設定して広告を配信することで、潜在的な顧客にアプローチできます。広告の種類に応じて数10円〜数100万円単位の費用がかかるため、費用対効果を考慮しながら目的に合った手法の選定が必要です。
ポータルサイトに店舗を載せる
飲食店や口コミに特化したポータルサイトに店舗情報を掲載するのも、自社のビジネスをWeb上で話題にしてもらうのに有効です。
ポータルサイトとは、インターネットを利用する際に最初にアクセスするページで、何かに特化しているのが特徴です。例えば、Googleは検索に特化した統合型のポータルサイトです。お客様によってはポータルサイトで店舗を探すケースもあるため、店舗情報の掲載で集客改善になります。
顧客満足度が高いサービスを提供する
お客様に口コミを投稿してもらうためには、優れた商品やサービスの提供が不可欠です。店舗を利用したお客様の顧客満足度が高ければ、高評価の口コミを投稿してもらいやすくなります。
ただし、口コミなら何でも良いわけではなく、良い内容でない場合は逆効果です。このため、店舗の強みを最大限に活かし、お客様の期待に応えられるよう尽力することがサイテーション対策では重要と言えます。
MEO対策で効果が出ない場合はGoogleビジネスプロフィールを見直す
MEO対策を実施しても期待どおりの集客効果が得られない場合は、Googleビジネスプロフィールの内容を見直してみましょう。特にチェックしたいポイントは、以下のとおりです。
- NAP情報が間違っていないか
- キャッチコピーや写真に魅力的な情報を盛り込めているか
- ユーザーの検索意図に合ったカテゴリになっているか
Googleビジネスプロフィールの内容を見直すことで、外部サイトで店舗を紹介してもらえる数の増加が期待できるでしょう。
Googleビジネスプロフィールとは?使い方・登録方法を図解でカンタン解説!外部サイトに掲載中のNAP情報をチェックする
外部サイトで紹介されている自社の情報が正しい表記になっているかのチェックは、必須事項です。アルファベットがカタカナになっているなど正式な表記と違う場合、同じビジネスとみなされず外部サイトで言及されたことになりません。もしも表記が揃えられていない場合は、サイト管理者に情報の修正を依頼しましょう。
サイテーション対策における注意点
ローカル検索の表示順位アップを狙ってサイテーションを対策する際、気を付けるべき事項が2つあります。Web上で店舗への言及を得るための対策で注意したいポイントがどのようなものか、順に見ていきましょう。
正当な方法でサイテーションを獲得する
MEO対策を進める際、適切な方法で外部サイトによる店舗の紹介や口コミを獲得することが大切です。適切な方法とは、お客様のお店を応援したいという気持ちで紹介してもらえる状態を指します。反対に報酬を支払ったり、自作自演したりして、SNSやブログなどで店舗について言及してもらうのは違反行為です。
不正行為が発覚するとGoogleに信頼できないビジネスと認定され、上位表示されなくなります。常に適切性と誠実性を意識し、正当な方法で外部サイトでの言及を獲得していくことが重要です。
ネガティブな口コミによるサイテーションを放置しない
店舗経営していると、マイナスなイメージの口コミが投稿されるケースがありますが、適切に対応しなければ信頼を損ないかねません。投稿された内容が事実とは違うと感じて放置すると、ほかの顧客がこの口コミを見て店舗の利用を控えることも考えられます。
外部サイトでの言及を獲得してローカル検索で表示順位を上にするためには、ネガティブな口コミほど迅速で丁寧な対応が必要不可欠です。可能なら口コミに返信し、指摘された内容を改善しましょう。指摘されたことに真摯に向き合っていると分かれば、ほかのユーザーに良い口コミを書いてもらえる可能性が期待でき、評価の低下を最小限に留められます。
【例文つき】Google口コミに返信すべき理由と返信方法を解説サイテーション獲得状況の調査方法
自社の店舗がどれくらい話題にされているか、チェックも必要です。以下は、調査方法の一覧表になります。
ツール | 検索方法 |
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Google検索 | ・「“サイテーションを取得したいワード”-site:自社WebサイトのURL」と入力して検索する ・サイテーションを取得したいワードには、店舗名などを入力する ・自社のWebサイトを除いて、言及されているサイトが表示される |
SNSで検索 | ・InstagramやXなどアプリの検索機能を利用する ・検索窓に店舗名など入力すればチェックできる |
Yahoo!リアルタイム検索 | ・検索できるのはXとFacebookのみ ・検索窓に店舗名など入力してチェックする |
上記のような方法により外部サイトで店舗が話題になっているかチェックし、効果が見られないようなら取り組み方を改善しましょう。
まとめ|MEO対策で上位表示を狙うならサイテーションの獲得が必須
MEO対策を進める上で、サイテーションの獲得は重要事項の1つです。サイテーションとは自社の店舗名やサービス名などが、口コミや外部サイトでの紹介などによって言及されることを指します。Web上で話題にされる回数が増えると、Googleに視認性が高いビジネスと判断されてローカル検索で表示順位が上がりやすくなります。
MEO対策で思ったとおりの結果が出ないとお悩みの方は、本記事を参考にサイテーション対策に注力されてみてはいかがでしょうか。