Googleの口コミ機能は、ユーザーの生の声を聞ける便利なものです。しかし時には、良い口コミばかりではなく、悪い口コミがついてしまうこともあります。こちらに原因がある場合は、誠意を持って対応すれば良いのですが、時には根拠のない誹謗中傷を受ける場合も。
この記事では、悪質な口コミを削除したい場合、どのような手順で依頼すればよいかを解説します。分かりにくい部分は図解で解説するので、ぜひ参考にしてください。
- Google口コミで困ってる店舗事業者の方
- Googleの悪い口コミへの対処方法を知りたい店舗事業者の方
- 自分の口コミを削除したい!
この記事の目次
Googleの口コミって何?
Googleの口コミとは、Googleマップの口コミを指します。実際にサービスを利用したユーザーの生の声が分かるため、店舗経営をするうえで重要な要素です。
Googleの口コミに関して理解できるよう次の2点にまとめました。
- 悪い口コミはどのくらい店舗の集客・売上に影響があるか
- 自分でも悪い口コミを削除・非表示にできるか
順にみていきましょう。
悪い口コミはどのくらい店舗の集客・売上に影響があるか
消費者庁による令和4年消費者意識調査の概要によると「インターネットでの予約や購入で気を付けていること」のアンケート項目の中で「口コミや評価を判断材料にする」と答えた人の割合は次のとおりでした。
とても当てはまる(39.3%)と、どちらかというと当てはまる(45.3%)を合わせると、約85%の人が口コミや評価を判断材料にしています。つまり、良い口コミも悪い口コミも、どちらも集客や売り上げに大きく影響するといえるでしょう。
自分でも悪い口コミを削除・非表示にできるか
悪い口コミは、店舗集客に悪影響を及ぼすのは確実であるため、削除や非表示にしたいところ。
しかし、ビジネスオーナーであっても、投稿された口コミを勝手に削除したり非表示にしたりできません。どのように悪質な口コミであっても、削除できる権限を持っているのは、口コミを投稿した本人とGoogleのみです。
そのため、削除対象となる口コミは、明らかな違反が認められるような内容でなければいけません。また、削除可能な口コミは、Googleマップに投稿された口コミに限定されます。具体的な内容については、次で説明します。
削除できるGoogleの口コミの条件
Googleマップの口コミは、利用者の生の意見や経験を共有するプラットフォームです。Googleも積極的な口コミの投稿を促しており、投稿した口コミや写真の数により評価やランク付けがあります。
また、信頼性を担保するため、Googleは特定の条件を満たさない口コミを削除の対象としています。
削除できるGoogleの口コミの条件や前提は次のとおりです。
- Googleのポリシー違反(禁止・制限された内容のもの)
- 「内容に不満がある」「気に入らない」は理由にならない
- サードパーティのサイトの口コミは対象外
どのような内容か詳しく見ていきましょう。
Googleのポリシー違反(禁止・制限された内容のもの)
Googleには特定のポリシーに違反する口コミを削除する権利があります。例えば、差別的な表現、違法なコンテンツ、または他のユーザーや事業者に対する脅迫的な行為などが削除の対象となります。
つまりポリシーに違反する内容の口コミであれば、Googleに削除依頼できるというわけです。さらに詳しく内容をみていくと、大きく分けてポリシー違反は、次のふたつに分類されます。
虚偽のコンテンツや偽装行為
Googleは実体験に基づいている口コミでなければ、投稿を禁止しています。例えば、利用していないサービスへの口コミ、実際のサービス内容と合致しない口コミ、実体験に基づいていないため対象の場所・サービス・商品が正確に明記されていない口コミなどです。
悪質な場合、企業や商品の評判を傷つけるために競合他社が投稿するなども考えられます。なりすましが発覚した場合も同様です。
不適切なコンテンツまたは行為
不適切な表現や行為に基づく口コミも削除の対象となります。たとえば、特定の個人に対する誹謗中傷や差別的な発言など。さらに個人情報をさらすのも禁止行為です。
店舗や個人に対して暴力行為を促す呼びかけはもちろんのこと、わいせつな表現や意図的な挑発が明らかな場合も同様です。
「内容に不満がある」「気に入らない」は理由にならない
Googleの口コミは、客観的な事実や経験に基づくものであることが重視されます。「投稿された口コミの内容に不満がある」や「気に入らない」を理由に削除要請はできません。
もし事実と違う部分があるのなら、エビデンスを示す必要があります。
サードパーティのサイトの口コミは対象外
サードパーティとは、英語で「第三者」を意味する言葉です。ビジネス分野で事業者間の関係を表す表現としてよく使われます。
例えば、ほかのウェブサイト上での評価やレビューが悪いからといって、Googleに削除要請をしたとしても、削除できません。削除が可能な口コミは、Googleマップ上のものに限られており、サードパーティサイトにおける口コミ削除は、メディア運営者に依頼すべきです。
Googleの口コミを削除依頼するときの注意点
Googleに口コミ削除を依頼するときには次の点に注意しましょう。
- 口コミ削除の判断はGoogleがする
- 口コミ削除依頼は1つの口コミにつき1回だけ
- 口コミ削除までには数日~数週間かかる
- 口コミが削除されても通知はない
- Googleに理由・事業を伝えられない
これらの注意点を知っておくと、効率的な削除依頼ができるはずです。ぜひ参考にしてください。
口コミ削除の判断はGoogleがする
どんなに不当な口コミだと感じたとしても、口コミ削除の最終判断はGoogleにゆだねられます。
例えば、ある口コミで虚偽の情報が含まれていた場合、具体的なエビデンスと共にGoogleに報告することが重要です。依頼する際には、虚偽の主張を証明する写真やほかの利用者のレビューを提供しましょう。
口コミ削除依頼は1つの口コミにつき1回だけ
同じ口コミに対して複数回の削除依頼はできません。一度しかチャンスがないため、削除依頼が否認された場合は、あきらめるしかないのが現状です。
削除されないからといって何度も依頼をかけると、スパム扱いされ、アカウント停止になるといったリスクもあります。
口コミ削除までには数日~数週間かかる
口コミの削除には時間がかかります。
Googleが情報を確認し、判断を下すまでには数日から数週間かかることが一般的です。すぐに削除されない、削除されるまで時間がかかると分かっていれば、結果が出るまでイライラすることもないでしょう。
口コミが削除されても通知はない
Googleが口コミの不当性を認めて該当の口コミを削除したとしても、Googleから通知はありません。口コミが削除されたかどうかを確認するには、定期的にGoogleビジネスプロフィールの口コミセクションを確認することが必要です。
Googleに理由・事業を伝えられない
口コミの削除依頼は、メニューに用意された4つの選択肢から理由を一つ選ぶだけです。具体的な理由や事業を報告できないため、被害の大きさをGoogleに伝えることができません。
手軽に削除依頼ができるのはメリットですが、事態の深刻さは伝わらないといったデメリットもあります。
Googleに削除依頼しても認められない口コミとは
次のような口コミはGoogleに削除依頼しても認められない可能性が高いので注意しましょう。
- コメントなしで評価がついているだけの口コミ
- 事実確認が取れない口コミ
- 個人の感想・印象で客観性のない口コミ
削除依頼はできますが、望みが薄いかもしれないという覚悟が必要です。
コメントなしで評価がついているだけの口コミ
星評価だけでコメントがない口コミは、Googleのポリシー違反であると証明しにくいため、削除される可能性が低いといえます。正当な理由もなく星1の評価だったとしても、それだけでは悪質な口コミであるとは判断できないため、削除対象となりにくいのです。
そういった場合は、どの項目での評価が特に低いかを特定し、具体的な対応策を考えます。さらに、公平かつ丁寧な返信をするようにし、店側の誠実な態度をアピールしましょう。
事実確認が取れない口コミ
口コミの内容が事実ではないと証明できない場合は、削除が難しいかもしれません。
例えば、ある店舗に対する口コミで「サービスが悪かった」という主張があっても、具体的な事実や証拠が提供されていない場合、削除は難しいでしょう。削除依頼文には、事実確認が取れるような具体的な情報を追加することが重要です。
個人の感想・印象で客観性のない口コミ
口コミが個人の感想や印象に基づいているような場合は、削除が難しいといえます。
例えば「店員が不愛想だった」といった主観的な感想が含まれる口コミは、顧客にとっては事実であって、不当な口コミとは判断しにくいからです。ほかにも「料理がまずかった」「期待していたほど良くなかった」なども、個人の感想であるため不当な口コミだと認められない可能性があります。
自分でGoogleの不適切な口コミを削除依頼する方法5選
Googleの不適切な口コミに対しては、自分でGoogleに削除依頼ができます。その具体的な方法は下記の5つです。
- Googleマップで報告する
- Google検索で報告する
- Googleビジネスプロフィールのアカウントで報告する
- Legalヘルプから法的な理由でコンテンツを報告する
- 口コミ管理ツールで報告するー方法
詳しく説明していきます。
Googleマップで報告する
不適切な口コミがある場合、該当するGoogleマップのページにアクセスし、不適切な口コミを選択して報告します。手順は次のとおりです。
- パソコンでGoogleマップを開く
- ビジネスプロフィールにアクセスする
- 報告したいクチコミを開く
- [不適切なクチコミとして報告] をクリックする
具体的な問題や理由を記入し、Googleの審査を受けましょう。
Google検索で報告する
Google検索結果に表示される該当事業者のGoogleレビューページに移動して、不適切な口コミを報告します。具体的な手順は次のとおりです。
- パソコンでGoogleにアクセスする
- ビジネスプロフィールにアクセスする
- [Googleのクチコミ]をクリックする
- 報告するクチコミを見つける
- その他アイコンから[クチコミを報告]をクリックする
- 報告する違反の種類を選択します。
問題の詳細や理由を入力し、Googleに審査を依頼します。
Googleビジネスプロフィールのアカウントで報告する
自身のGoogleビジネスプロフィールのアカウントを使用して、不適切な口コミを報告します。
- パソコンでGoogleにログインしてビジネスプロフィールを開く
- 報告するクチコミを選択する
- その他アイコンから[不適切なクチコミとして報告]をクリックする
ビジネス情報が1つの場合は、管理するプロフィールを開いたのち、左側のメニューで[クチコミ]をクリックします。ビジネス情報が複数の場合は、左側のメニューで[クチコミを管理]をクリックしたのち、プルダウンメニューから対象のビジネスグループを選択します。
ただし、このオプションは組織アカウントでは利用できません。
Googleビジネスプロフィールとは?使い方・登録方法を図解でカンタン解説!Legalヘルプから法的な理由でコンテンツを報告する
法的な問題が絡む場合、GoogleのLegalヘルプセンターを利用して不適切な口コミを報告できます。法的な理由で報告できるのは、自社の権利を侵害していると思われる場合やGoogleのポリシーに違反していると認められる場合です。
自社サイトのコピーサイトを見つけた、もしくは自社(もしくは個人の)著作権を侵害している場合も報告の対象となります。Legalヘルプに申請した結果、口コミの不当性が認められると、コンテンツへのアクセスをブロック、制限、もしくは削除してもらえます。
手順は次のとおりです。
- Legalヘルプセンターへアクセスする
- 「リクエストを作成」をクリックする
- 報告対象のコンテンツが表示されているGoogleサービスを選択する
- 「ヘルプセンターに関するフィードバックを送信」をクリックする
- 「このヘルプコンテンツと情報」をクリックする
- 問題と思われる点を記入し、スクリーンショットなどの画像をアップロードする
- 送信ボタンを押す
問題点の指摘と画像アップロードの際、次のような点に留意しておきましょう。
- 対象の口コミをスクショする
- 誰が書いた口コミか検証する
- 事実に反する部分を指摘する
- 事実に反する証拠を集める
十分な証拠を提示したうえで削除申請をすれば、Googleに認められる可能性が高くなります。ただし、Google以外が運営する口コミサイトの場合は、運営元に直接削除依頼をしなければいけないでしょう。
口コミ管理ツールを利用する
チェーン展開している場合や複数拠点を管理している場合は、手間や時間もかかります。そこで口コミ管理ツールを使うといった手段もあります。
口コミ管理ツールとは、複数拠点を持つ事業者にとってメリットがあるツールで、一般的に次のような機能があります。
- 未返信の口コミをリスト化
- 口コミの投稿を促進
- リアルタイム通知
- 口コミに自動返信
- 口コミを仕分け
- SNSとの連携
- 複数店舗の口コミ数値を分析・ランキング化
口コミが投稿されたら通知される、悪い口コミを分析して報告してくれるなど効率的に口コミを管理できます。削除依頼は個別に対応する必要がありますが、悪い口コミへすぐに対応できるのがメリットです。
月額使用料は数百円~数万円と幅広いため、機能と費用負担を吟味する必要があるでしょう。
Googleの口コミを非表示・書けないようにする方法は?
悪い口コミを投稿されるくらいなら、口コミ投稿を非表示・禁止にしたいと考えるビジネスオーナーもいるでしょう。YouTubeであれば、コメント不可に設定できます。
Googleマップでも、そのような対応は可能かについて説明しましょう。
Googleマップ掲載拒否は可能か?
残念ながら、Googleマップには、口コミ投稿を停止する機能はありません。Googleビジネスプロフィールに登録している限り、口コミ投稿を禁止したり拒否したりなどは不可能です。
対策としては、丁寧に口コミに返信する、高評価の口コミを増やして目立たなくさせるなどが有効です。
Googleマップからお店・店舗情報を削除・非表示にする方法|5つの注意点も紹介!Googleの口コミをリセットする方法はある?
残念ながら、Googleビジネスプロフィールには口コミをリセットする機能はありません。
最悪の場合、Googleビジネスプロフィールのアカウントを削除するといった方法もありますが、実店舗経営の対応としては現実的ではありませんよね。Googleのポリシーに反している口コミなら、Googleに削除依頼をするといった地道な対応をしていきましょう。
口コミ投稿者本人に削除依頼する
自分で書いた口コミであれば、編集したり削除したり自由にできます。もし口コミ投稿した本人に直接依頼できるのであれば、削除してほしいと伝えてはいかがでしょうか。
削除の手順は次のとおりです。
- スマホもしくはタブレットでGoogleマップアプリを開く
- 投稿>「プロフィール表示」をタップする
- スクロールして「すべての口コミを表示」をタップする
- 削除したい口コミの横にある「その他のアイコン…」をタップする
- 「口コミを削除」を選択し、指示に従って操作する
編集する場合は、5番目で「口コミを編集」を選択し、内容を編集します。
もちろん口コミ投稿者本人に削除依頼するのは、簡単なことではありません。ただ、投稿者本人であれば削除ができるということ、さらにその手順を伝えられること、この2点を知っておきましょう。
直接依頼ができるチャンスがあれば、その機会を生かしてください。
Googleの口コミで身バレする原因は?誰かわかる原因と対策10選を解説口コミ削除を弁護士に依頼する
明らかに不当で悪意のある口コミや営業妨害を目的とした口コミの場合、弁護士を通して法的に訴える方法もあります。具体的な方法には、次のようなものがあります。
- 法定手段で削除請求が可能か検討する
- 内容証明を送り削除請求する
- 裁判所に「削除仮処分」を請求する
- 損害賠償請求をする
それぞれ詳しく見ていきましょう。
名誉棄損や権利侵害に該当するか確認する
口コミの内容が名誉棄損や権利侵害に該当するかどうかを弁護士に相談し、法定手段で削除請求が可能か検討します。名誉棄損や権利侵害に該当するかの基準は、次の点から判断しましょう。
- 事実に基づいて書かれた口コミか
- 誹謗中傷によって相手の社会的評価が低下する口コミか
- 不特定多数の人が知りえる状態か
法的な観点から見て名誉棄損や権利侵害に該当すれば、削除依頼の手続きに進めます。
内容証明郵便を送り削除請求する
口コミの投稿者に対して内容証明郵便を送り、不当な内容の削除を請求します。
内容証明郵便は「相手に確実に通知した」という証拠として利用する場合に有効です。法的効力はありませんが、郵便局が文章の存在と真実性を証明してくれます。
これから法的な手続きを始めるにあたって、相手方に対して真剣に取り組むこちら側の姿勢を示す効果もあります。
裁判所に「削除仮処分」を請求する
口コミの内容が緊急性を伴い、迅速な対応が必要な場合、裁判所に「削除仮処分」を請求します。請求の際は、削除請求が認められるための要件を満たした申立書と、裁判官が判断するのに十分な証拠を提出する必要があるでしょう。
裁判所に認められると、相手方が立ち合い可能な審尋期日を定め、裁判官が相手の言い分や証拠などを確認したうえで判断します。裁判所により口コミ削除の仮処分命令が発令されると、命令を受けた相手方は正式の裁判を経なくても削除に応じる場合がほとんどです。
場合によっては損害賠償請求する
口コミが企業や個人に損害を与えた場合、損害の程度に応じて損害賠償請求することも可能です。
請求のためには、あらかじめ名誉棄損の証拠を集めておきましょう。日時・場所・内容・証言者など詳しい証拠が必要です。最終的な判断は裁判所にゆだねられますが、認められれば、相手側から損害賠償金を受け取れます。
弁護士に依頼した時の費用相場
弁護士に口コミの削除を依頼した時の費用相場は、相談内容や手続きにより異なります。
一般的に着手金として10万円から30万円程度が必要です。また着手金に加え、最終的な成果報酬も必要です。報酬は、得られた賠償金の15~20%程度と考えておくといいでしょう。
ただし、手続きの複雑さや労力、相手方の反応や対応に必要な日数や期間、法定手続きの種類などでもかかる費用は変化します。
賠償金の相場は、インターネットトラブルにおいては10万円〜70万円が目安です。書き込みが悪質で被害が大きく、示談交渉に持ち込んだ場合など、個別的事情次第では50~100万円となる場合もあります。
Googleビジネスの管理・運用代行者に依頼する
Googleビジネスプロフィールの運用は、専門知識がなくても取り組め、ビジネスオーナー自身でもできます。
しかし管理・運用する時間がないビジネスオーナーも少なくありません。そのため、代行業者への依頼も選択肢として考えられます。ここでは、その際のポイントについて紹介します。
MEO対策代行会社の費用相場
費用相場は様々で、業界や地域によって異なります。一般的な相場としては、初期設定に3万~5万円かかるケースが多いようです。その後は、口コミの返信や新規情報追加などで済むため、月額数千円~2万円程度が一般的です。
ただし、その費用は固定費となるため、始める場合は十分吟味して申し込みましょう。
できれば、事前に複数の代行会社から見積もりをもらって、比較検討することが重要です。また、悪い口コミを投稿されたから、急遽代行会社に依頼するのではなく、問題が起こる前からビジネスオーナーが対応するのか、代行業者に依頼するのかを検討しておきましょう。
MEO対策の費用相場は?料金・価格を決める要素、月額固定or成果報酬について解説Googleの口コミ削除業者について
これまで紹介してきたように、口コミを削除する確実な方法はありません。そのため「悪い口コミを必ず削除できます」と明言している業者は要注意です。
信頼性の高い業者は、手法の説明や料金体系も明確で、成功報酬などを設定して高額な請求とならないよう工夫しています。ビジネスの規模や目標によって費用は変化しますが、複数の代行業者に見積もりを出してもらい、比較検討しましょう。
悪徳業者には注意
残念なことに、口コミ管理・運営会社の中には悪徳業者も存在します。次のような場合は悪質な業者である可能性が高いため注意が必要です。
- 即日対応を保証している
- 直接営業された
悪質な口コミがあり悩んでいるところ、直接営業されたのであれば、自作自演の可能性もあります。また口コミの削除は時間がかかるうえ、確実性がありません。それなのに即日対応して口コミが削除されたとしたら、ますます自作自演の可能性が高いといえます。
そもそも弁護士資格を持たない業者が削除依頼を請け負うのは、「非弁行為」に該当する可能性があり、違法行為に協力する形となってしまいます。非弁行為とは、弁護士資格を持たない人が報酬を得る目的で弁護士の専門業務を仕事として取り扱うことを指します。
MEO対策の営業内容は信頼して良い?悪質業者の特徴と業者選びの7つのポイントを紹介削除できなかった悪い口コミへの対策方法
悪い口コミを削除できなかった場合、放置するのは得策ではありません。その場合の対策方法は次のとおりです。
- 悪い口コミにも丁寧に返信する
- 悪い口コミ以上に良い口コミを集める
- そのほかの情報を充実させる
悪い口コミが残ったとしても、その口コミ自体を目立たなくさせる手法です。
悪い口コミにも丁寧に返信する
どのような内容の口コミであっても丁寧に返信するようにしましょう。反論するのはおすすめしません。どうしても攻撃的な口調になり、店舗の印象が悪くなってしまうからです。
まず、落ち度があるなら真摯に詫び、そのうえで対応策を述べましょう。明らかに落ち度がない場合でも、感謝の言葉とともに「より一層のサービス改善に努めます」と誠意ある言葉で対応します。
具体的には次のような例を参考にしてください。
「従業員、店長の対応が最悪です…。しっかりとしたご対応をして頂けず残念です。」星1
オーナーから返信
「ご来店いただきありがとうございます。この度は不快な思いをさせてしまい誠に申し訳ございませんでした。次回ご来店頂ける際は喜んで頂けるサービスを提供できるよう改善致します。」
「ちょいと小洒落た雰囲気の店ですが、パスタもイマイチでスイーツ類も少なかった。次は無いかな。」星1
オーナーから返信
「ご来店ありがとうございます。ご期待に添えず申し訳ございません。お食事・スイーツのさらなる美味しさ、お楽しみ頂けるラインナップを今後検討致します。機会がございましたらまたぜひお待ちしております。」
悪い口コミを投稿した個人に返信するのではなく、その返信を第三者が見た場合にどう感じるかについて考えておくことが重要です。そのうえで効果的な返信内容にしましょう。
悪い口コミ以上に良い口コミを集める
悪い口コミがあったとしても、気にならないくらいほど良い口コミがあれば、顧客の不安も和らぎます。
「以前はサービスが良くなかったかもしれないけれど、店も前向きに改善に取り組んで、今では良くなったのだろう」といった印象を与えられるでしょう。
良い口コミを集めるための方法としては、顧客に直接口コミ投稿をお願いするのが一番有効です。その際、割引やプレゼントを提供して良い口コミをしてもらうよう促すのは違反行為になります。
日々のサービス向上を心掛けたうえで、レジの横に口コミ投稿しやすいようQRコードを印刷したものを設置し、メルマガやラインでお願いメッセージを送るなどに留めておきましょう。
MEO対策で口コミを増やして店舗集客力アップ!悪い口コミへの対応方法も解説!そのほかの情報を充実させる
顧客がプラスの印象を持つよう、Googleマップに掲載する情報を充実させましょう。例えば次のようなものがあります。
- 店舗名
- 住所
- 電話番号
- 営業時間
- 定休日
- アクセス方法
- 駐車場情報
- ホームページ
- メニュー
- 料金情報
- クレジットカード情報
- Wi-Fi情報
また写真を定期的にアップし、常に新しい情報に触れられるようにしておくことも重要です。
最新情報にしていなかったために「せっかく行こうと思ったのに、臨時休業で休みだった」ではマイナスイメージを与えてしまいますし、「キャンペーンのことを知らなかったため行きそびれた」であれば機会喪失です。
情報を充実させれば顧客の不安が薄れ、さらに「悪い口コミがあるけれど、店舗情報も充実しているし、そんな印象受けないな…」と感じてもらえるでしょう。
悪い口コミを削除依頼したあとの対応方法
削除依頼をしたあと、実際に削除されたかの通知はないと上述しました。では、削除依頼したあと、実際に削除されたか確認するにはどうしたらよいのでしょうか。
その方法と、削除依頼が否認された場合の対処方法について解説します。
報告した口コミが削除されたか確認する方法
Googleに報告して該当の口コミが削除されたかを確認する方法は次の3つです。
- Googleマイビジネスから確認
- Google検索して確認
- Googleに問い合わせて確認
自社のGoogleマイビジネスにログインし、削除依頼した口コミが本当に削除されたかを確認するのが確実な方法です。
次にGoogleで検索して確かめてみます。削除された場合でもGoogle検索のキャッシュには残っている場合があるためです。
Google検索のキャッシュとは、GoogleがWebページのデータを一時的に保存したものを指します。ただ、Google検索のキャッシュに残っている場合でも、データが削除されたと確認されれば、Googleはキャッシュを削除します。
否認されても1回限り再審査請求ができる
Googleビジネスプロフィールの再審査請求とは、ビジネスオーナーや管理者がGoogleに対して、特定の問題や制限に関連するアカウントの状態を再評価してもらうための手続きです。
もし口コミの削除が「ポリシー違反なし」と判断され、削除が認められなかった場合でも、1回限りの再審査請求までが認められています。その手順は次のとおりです。
- 口コミ管理ツールに移動
- 表示されているメールアドレスがGoogleビジネスプロフィールの管理に使用されているものであれば「確認」をクリックする
- ビジネスを選択
- 「以前に報告した口コミのステータスを確認する」を選択
- 「条件を満たしている口コミに対して再審査を請求」を選択
- 再審査を請求する口コミを選択
- 「続行」>「再審査請求を送信する」をクリック
口コミは10件まで選択可能です。再審査後は判定が記載されたメールが届きます。ポリシー違反が見つかった場合は削除され、そうでなければ「エスカレーション済み‐メールで最新情報をご確認ください」のままです。
再審査請求は1度限りであるため注意しましょう。何度も削除申請すると、Googleに不正なアカウントと判断される恐れがあります。
最悪の場合、Googleビジネスプロフィールのオーナー権限を停止されてしまうリスクもあるため、むやみに削除申請することは控えましょう。
まとめ:Googleの口コミは削除できる!まずは、自分でGoogleに削除申請をしてみましょう。
Googleの口コミは、自分でGoogleに依頼することで削除が可能です。ただし、削除の根拠として、Googleのポリシー違反が明らかであることが重要。それを証明するために、理由や証拠をしっかり提示できるようにしましょう。
意図的な悪意による口コミであれば、法的手段に訴える方法もあります。しかし、時間や労力さらに費用もかかるため、できればGoogleとのやりとりで解決したいところです。
ITトラブルを解決する情報はこちらのサイトで詳しく解説されています。
Googleの口コミの削除を何度も申請するとGoogleに不正なアカウントと認識されてしまう危険性もあります。そのため削除依頼をするときには、Googleのポリシーを熟読し、対象の口コミがポリシー違反であると主張することが重要です。
再審査請求も1度しかチャンスがないため、削除依頼のチャンスを最大限に生かすようにしましょう。