
今回はランディングページ(LP)について取り上げます。
そもそも、僕の中のランディングページの印象は「胡散臭い」です。なぜなら、情報商材創世記のWebページは全て今でいうランディングページでした。(ワンカラムデザイン)それが、最近では見直されています。それはもちろん、広告効果が高いという反面もありますが、何よりもスマホ対応が必須になったWebにおいて、ワンカラムデザインは非常にスマホと相性が良いのです。(言い換えれば、作る手としてレスポンシブデザインとワンカラムデザインの相性が良いということです。)
このような背景もあり、最近では横幅いっぱいのワイドなデザインのランディングページがまた流行ってきております。僕自身も聞かれるようなことや、作成を依頼されることも増えてきています。そこで今回は、ランディングページについての本『ランディングページ・デザインメソッド』を読んだので、それを踏まえて知識の整理をしました。
Webサイトとランディングページの違い
言ってしまえば、ランディングページもWebサイトとして包括されるものです。でランディングページもWebサイトの1つの形態であることには変わりありません。ページが1枚で構成されているものをランディングページと呼びます。ただ1つ重要なことは、役割の違いです。ランディングページはWebサイトをより広告化したものです。Webサイトのように情報を網羅的に配置した「カタログ」のようなものではなく、見せたい情報だけを伝える「広告」の機能に特化したものといえます。ランディングページの特徴の一つが、一つ一つのデザインが大きいということです。お客様に伝えるのがその目的だからです。ですから、通常のWebサイトの比べると派手で、目立ち、文字が大きいのもWebサイトと異なる部分です。
それゆえ、ランディングページの方がマーケティング的要素も強く、寿命も短いということが言えます。Webサイトに比べてはるかに、管理・運用・更新がメインになってくると言えます。どのように広告を打ち出し、分析しをひたすら繰り返して初めて効果を見込めるのです。ということは、より競合相手を意識し、作成段階からの戦略が重要なポイントとなります。また、改善の方法についてもランディングページの方がより慎重に行われるべきでしょう。コンバージョン率に影響が出やすいからです。
要は、ランディングページとは、より広告化したものであり、それゆえWebサイトとは違った運用方法や改善などが求められると言えます。
ランディングページの4つの種類
コンバージョンによって4つの種類に分けることができます。
新商品や既存商品を販売したい場合
情報商材などはこれに該当します。しかし今では、化粧品、健康食品、ジュエリーやアパレル、ファションやWebサービスまでそのジャンルは多岐にわたります。ただ、今でも僕が思う「胡散臭さ」はぬぐいきれないWebサイトもあるのは確かです。(特に、健康食品とか。。。)
トライアルユーザーを獲得したい場合
トライアルユーザーというのは、いわゆる「お試し」というものです。「無料で相談」「無料で登録」など後々有料へアップセルされるものを見込んだ作りとなっています。フリーミアムというやつですね。
来店・セミナー・イベントなどの集客をしたい場合
これも本契約の前段階に近いものがありますね。例えば、結婚式会場の見学などもこれに当たります。とりあえず、集客を狙い人を集めてから契約を狙っていくという目的になっています。
資料請求や見積もり依頼など集めたい場合
商品やサービスの詳細をもっと知りたいと思ってもらえる関心度の高いユーザーを集めたい場合に活用されるランディングページの種類です。Web制作会社でも最近はこのパターンは増えてきている印象です。
ランディングページ失敗しないための3つのポイント
1つの商品やサービスに絞る
紹介する商品やサービスが増えれば増えるほど、そのページに記載する情報がどんどん増えていきます。そうすれば、ターゲットの幅もどんどん大きくなり、目的から大きく反れて、コンバージョンの獲得を逃すことになってしまいます。ですので、ランディングページでは基本的に、1つの商品・サービスを紹介します。
目標を事前に決めておく
クライアントさんと兼ね合いの話になってきますが、事前に目標をお決めておくことが重要です。また、ランディングページが「広告」である以上、作って終わりはありえません。普通のWeb制作とは、料金の設定も異なってくるでしょう。(混同しているところは多いですが)そのためにも、目標と料金設定は事前にきっちりと決めておく必要性が高いです。
責任者を明確にしておくこと
これも2番目と少し被る部分ではあります。責任の所在を明確化することです。制作と運用部分で同じ人でできればいいいですがそうはいかないのが現状ではないでしょうか。それぞれにエキスパートがいてるので。リスク管理のためにも、ここは明確にしておかなければなりません。
良いランディングページの4つの条件
ここからは、実際にランディングページを制作していくにあたってのポイントとなっています。Webサイト制作と通じる部分はありますが、より重要視して考えないといけないですね。
ターゲットと訴求ポイントが明確
Webサイトを作る上での、キーポイントですね。「どんな人に」「何を訴求し」「どうしてほしいか」を明確にする必要性はあります。僕自身もクライアント様と仕事をするときにはじめに知りたいのがこの部分です。例えば、このWebサイトで言えば、「個人事業主・中小企業・個人商店などを営んでいる人に」「制作だけの関係ではなく、運用・管理・更新を一括して任せてもらえるWeb担当の社員という位置付けというサービスを訴求し」「契約・問い合わせ・相談してほしい」ということになります。これが明確でないと、Webサイト自体の意義がわからなくなってきてしまいます。
ユーザーが納得する情報があること
ターゲットと訴求ポイントが決まれば、その目線で納得するコンテンツを置くことができるかが重要です。このWebサイトで例えるなら、料金は提示できているか、誰が作るのか、どんなのを作ってきたのか(実績)、競合と何が違うのかなど。これも実際にWebサイトを作成するのに非常に似ていると言えます。あくまでも、ユーザー目線で考え、納得いってもらう。そのように伝える。ランディングページは、そういったコンテンツがズラーっと配置されています。中には、似たようなコンテンツを何回も表示させているものも見かけます。ここは検証が必要な部分ですが、ある統計ではランディングページは長ければ長いほど、成約率が上がるといったデータまであります。
購入後・利用後のイメージが沸く
これはランディングページならではの項目です。通常のWebサイトでは、何かに特化して商品やサービスを提供しているわけではないので、購入後のイメージなどイメージしてデザインされることはありません。しかし、ランディングページでは通常1つの商品やサービスです。その商品を購入し利用することで、具体的にどういう状態からどういう状態になるのかということを明確に案内してあげることが重要です。また、最近では通常のWebサイトでも「お客様の声」など、購入した人の感想が聞けるような仕組みが導入されつつあります。
ユーザーに何をしてほしいのかが明確
このページで結局何をしてほしいかを伝えなければなりません。予約なのか、購入なのか、無料相談を申し込んでほしいのか、登録をしてほしいのか。何をしてもらいたいのかの「何を」の部分を具体的かつわかりやすく、ユーザーに伝えることが大事なのです。
まとめ
ランディングページについて、制作から運用方法まで詳しく書かれていました。すごく内容の濃い本でした。ランディングページを通じて、Web制作について、いろいろ考えさせられました。広告の運用方法などは細かに書かれており、参考にする部分がたくさんありました。今回は割愛させていただいていますが。ランディングページを考えている方は必読です!