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【マジか】ウェブ解析士はいらないの?現役資格保有者の本音と評判の理由

「ウェブ解析士はいらない資格なのか、実際に取得した人の本音を知りたい」
「ウェブ解析士を取得すれば、実務に役立つのか知りたい」
ウェブ解析士の取得を検討されている方の中には、本当に取得するべきか悩まれていることもあるでしょう。

デジタルマーケティングについて総合的な知識を身に付けられるウェブ解析士ですが、「いらない」「役に立たない」などの意見を聞くこともあります。

本記事では、なぜウェブ解析士はいらないといわれるのかの理由と、取得のメリットなどを解説します。現役のウェブ解析士が取得して良かったと考える本音も紹介していますので、参考にしてください。

ウェブ解析士とは?資格の概要

ウェブ解析士とは、Webマーケティングの知識とスキルを体系的に学習し、その習得度を測定・認定する資格です。総合的にデジタルマーケティングを学べる資格として、一般社団法人ウェブ解析士協会が認定しています。

資格は以下の3つで構成されており、段階的にスキルアップできる仕組みです。

・ウェブ解析士
・上級ウェブ解析士
・ウェブ解析士マスター

基本的な知識の有無をはかる学科の他、レポート作成や分析課題など実務課題の評価で合否が決まり、実践的な能力が重視されます。また、毎年資格を維持するための試験を実施しており、常に最新の知識を保持できる更新制の資格です。

ウェブ解析士に「いらない」「役に立たない」と評判がある理由5選

ウェブ解析士に「いらない」「役に立たない」と評判がある理由5選

ウェブ解析士が「いらない」「役に立たない」といわれるのは、以下の5つの理由があるためです。

  • 覚えた知識や手法が急に古い情報になる可能性があるため
  • 難易度が低く転職や昇進で有利になりにくいため
  • 実務内容によっては試験の内容と乖離があるため
  • ウェブ解析士協会に年会費を支払わないと失効するため
  • 民間資格に該当するため

なぜウェブ解析士にネガティブな評判があるのか、順番に説明します。

覚えた知識や手法が急に古い情報になる可能性があるため

ウェブ解析士が「いらない」と評価される理由の一つに、デジタルマーケティング業界に急速な変化が起きやすいことが上げられます。

デジタルマーケティング業界では、Googleのアルゴリズム更新や新しい解析ツールの登場などにより、動向が目まぐるしく変わります。そのため、試験で学んだ知識や手法が数ヶ月後には古い情報となり、実務で使えなくなるケースも少なくありません。

特にSNSプラットフォームの仕様変更や新しいマーケティング手法の台頭により、資格取得時の知識だけでは対応できない場面が増加しています。このような変化の速さが、ウェブ解析士が役に立たないなどといわれる要因となっています。

難易度が低く転職や昇進で有利になりにくいため

ウェブ解析士は平均的な合格率が8割以上の比較的難易度が低い資格のため、転職や昇進の際に差別化要因として機能しにくいことがあります。また、実務経験者を中途採用する場合では、資格よりも実際のプロジェクト経験や成果が重視される傾向です。

同じデジタルマーケティング分野でも、Google広告認定資格やGoogle Analytics個人認定資格など、より専門性の高い資格の方が評価される場合が多くあります。

ウェブ解析士の市場価値が相対的に低く見られがちな点が、いらないといわれる要因の一つです。

実務内容によって試験の内容と乖離があるため

担当する業務によっては試験の出題内容と乖離のある点が、ウェブ解析士はいらないなどといわれる理由になります。試験では幅広い知識が問われますが、実務では特定のツールや手法に特化した作業が中心となることが多いためです。

例えば、試験ではGoogle Analyticsの基本的な操作方法や指標の意味を学びますが、実際の現場ではより高度な設定やカスタマイズ、他のツールとの連携が求められます。また、試験で学ぶマーケティング理論と、実際のビジネス課題解決に必要なスキルとの間にもギャップが存在する可能性もあります。

このため「資格は取得したが、実務で役立たない」と感じる人が多く、ウェブ解析士がいらないといった評価に繋がっているといえるでしょう。

ウェブ解析士協会に年会費を支払わないと失効するため

ウェブ解析士が「いらない」といわれる理由の一つに、資格維持のための継続的な費用負担があります。ウェブ解析士の資格を保持するには、毎年ウェブ解析士協会への年会費の支払いが必要で、これを怠ると資格を失効します。

一度取得すれば永続的に有効な資格とは異なり、毎年のランニングコストが発生する点が負担となります。特に資格を取得したものの実務で活用する機会が少ない場合、年会費を支払い続ける価値を疑問視する人も多いでしょう。

この継続的な費用負担が、ウェブ解析士の費用対効果を下げる要因として挙げられ、資格取得を躊躇させる理由となっています。

民間資格に該当するため

ウェブ解析士は国家資格や公的資格ではなく、一般社団法人ウェブ解析士協会が認定する民間資格に該当する点もいらないといわれる要因です。民間資格のため法的な裏付けや社会的な認知度が限定的で、ウェブ解析士は転職市場での評価が低くなりがちです。

民間資格は発行団体の信頼性や業界での認知度に依存するため、企業によっては重要視されない場合があります。特に大手企業や官公庁では、国家資格や業界標準の資格が優先される傾向です。これらの理由から、ウェブ解析士の資格価値を疑問視し、「いらない」と判断する人が存在します。

「挑戦してよかった」ウェブ解析士の資格を取得してみた感想

役に立たないなどの評判があるウェブ解析士ですが、「挑戦してよかった」という意見もあります。実際にどのような点がよかったのか、現役のウェブ解析士の感想を紹介します。

サービスを俯瞰的に見る視点が持てるようになったことが大きな成果

ウェブ解析士の取得を決めたのは、以前にITパスポートを取得していた流れで、スキルアップの一環として、周囲でも多くの人が取得していたこの資格に関心を持ったためです。

実際に学んでみると、マーケティング全体の理論がしっかり体系化されていて、理解しやすい内容でした。Webサービスを俯瞰的に見る視点が持てるようになったのは、ウェブ解析士に挑戦した大きな成果です。

また、マーケティング初心者の導入として、ウェブ解析士は最適な内容だと思います。

実際のデータを根拠に提案できるようになったのがよかった

なんとなくの感覚ではなく、実際のデータを根拠に提案できるようになったのは、ウェブ解析士挑戦後のスキルとして非常に大きかったです。

資格取得後は、GA(Googleアナリティクス)を活用したレポート作成や分析が可能となり、クライアントとのやりとりもよりスムーズになったと実感しています。ふわっとした検証ではなく数字で具体的に話せるようになったことで、説得力を持たせられるようになりました。

GAを活用する幅が広がった

ウェブ解析士を取得する前もGAを使用していましたが、知りたいことを都度調べる程度で体系的な使い方はできていませんでした。

資格取得を通じて、GAの細かな機能はもちろんのこと、4PやSWOT、3C分析など、コンサルティングに必要なマーケティングの基礎知識まで幅広く学べたことが、事業を見つめ直すきっかけになりました。

今では「GAのデータの質」にも目を向けられるようになり、活用の幅が広がったと実感しています。

ウェブ解析士を取得するメリット

ウェブ解析士を取得するメリット

「いらない」「役に立たない」などの評判があるウェブ解析士ですが、取得には以下のようなメリットがあります。

  • デジタルマーケティングの知識を広く身に付けられる
  • デジタルマーケティングのプロとして信頼を得られる
  • 交流会・セミナーなどへの参加で人脈を広げられる
  • 更新性の資格なので、情報をアップデートできる

どのような利点を得られるのか、順番に見ていきましょう。

デジタルマーケティングの知識を広く身に付けられる

デジタルマーケティングの幅広い知識を体系的に学習できる点は、ウェブ解析士の資格を取得する大きなメリットです。ウェブ解析士の試験勉強をすることで、以下のような知識を総合的に理解できます。

  • Webサイト分析
  • 広告運用
  • SNSマーケティング
  • SEO対策

特に初心者や他業界からの転職者にとって、ウェブ解析士の勉強は業界全体の基礎知識を効率的に習得できる貴重な機会です。また、資格取得の過程で実際のデータを使った分析手法や改善提案のフレームワークを学ぶため、実務でも応用しやすい実践的なスキルが身に付きます。

マーケティング担当者として必要な全体像を把握できることで、より戦略的な思考力を養えるでしょう。

デジタルマーケティングのプロとして信頼を得られる

ウェブ解析士の資格は、クライアントや社内での信頼性向上に役立つメリットがあります。特にフリーランスや企業のマーケティング担当者にとって、専門知識を持つ証明として活用できる重要な要素となるでしょう。

資格を保有することで「しっかりとした知識に基づいて提案している」という印象を与えられ、営業活動や企画提案時の説得力が増します。また、チーム内での発言力や意見の重みも変わり、マーケティング戦略の決定において主導権を握りやすくなります。

クライアントワークでは特に、資格という客観的な証明があることで初回の信頼構築がスムーズになり、長期的な関係性構築にもプラスに働くでしょう。

交流会・セミナーなどへの参加で人脈を広げられる

ウェブ解析士協会が主催する交流会やセミナー、勉強会などに参加できることも資格取得のメリットです。これらのイベントには、デジタルマーケティング業界で活動する専門家や実務者が多数参加するため、貴重な人脈形成の場となります。

ウェブ解析士協会にはエリアごとに7つの支部があり、近畿支部などはオフラインでも交流が可能なイベントが定期的に開催されています。交流会を通じて得られる最新のトレンド情報、実務での成功事例などは、個人での情報収集では得らません。

同じ資格を持つ仲間との継続的な関係性は、キャリア形成において大きな支えとなり、新たなビジネスチャンスの創出にもつながる可能性が考えられるでしょう。

更新性の資格なので、情報をアップデートできる

ウェブ解析士の更新制度は、デメリットとして捉えられがちですが、実は大きなメリットでもあります。毎年の資格更新により、常に最新のデジタルマーケティング情報や業界動向を学習する機会が提供されるためです。

デジタルマーケティング分野は技術革新が激しく、昨年の常識が今年には通用しないケースも珍しくありません。更新性の資格により、GAの新機能やプライバシー法改正の影響、新しい広告プラットフォームの動向など、業界の最前線の情報を継続的に習得できます。

一度取得すれば終わりの資格とは異なり、プロフェッショナルとして常にスキルをブラッシュアップできる仕組みが整っている点は、変化の激しい業界において重要な価値といえるでしょう。

ウェブ解析士を取得するべき人の特徴

ウェブ解析士の取得が向いている人の特徴は、以下のとおりです。

  • ウェブ業界に就職または転職したい人
  • 実務でマーケティングに携わっている人
  • 職場でウェブ解析士の取得が推奨されている人

どのような人がウェブ解析士を取得するべきか解説しますので、受験を検討している方は参考にしてください。

ウェブ業界に就職または転職したい人

ウェブ業界への就職や転職を目指す人にとって、ウェブ解析士の資格は有効な武器となります。未経験者や他職種からの転職者にとって、デジタルマーケティングの基礎知識を体系的に習得している証明として活用できるためです。

書類選考の段階では、未経験でも実務に必要な知識を有していることをアピールする材料として機能します。面接では資格取得を通じて学んだ内容を具体的に説明できるため、未経験でも一定の知識レベルを示すことが可能です。

また、Webディレクター、マーケティング担当者、ECサイト運営者などの職種では、ウェブ解析士の知識が直接業務に活かせる場面も多く、就職活動における差別化要因として機能するでしょう。

実務でマーケティングに携わっている人

現在マーケティング業務に従事している方にとって、ウェブ解析士は実務に直結する価値の高い資格です。広告運用やSNS運用、コンテンツマーケティングなど、デジタル施策を担当する方は、データ分析の基礎知識を体系的に学ぶことで業務効率が向上します。

特に、GAやGoogle広告の分析手法を習得できるため、これまで感覚的に行っていた施策を数値で裏付けられるようになります。資格取得により、上司やクライアントへの報告・提案の説得力が高まり、マーケティング担当者としての専門性をアピールできる点も大きなメリットといえるでしょう。

職場でウェブ解析士の取得が推奨されている人

職場でウェブ解析士の取得を推奨されている方は、積極的に挑戦することをおすすめします。

企業が従業員に資格取得を推奨する背景には、デジタルマーケティング強化や業務品質向上の狙いがあります。資格取得により、社内での評価向上や昇進・昇格のチャンスが広がる可能性が高いでしょう。また、会社によっては資格取得支援制度や受験費用の補助があるため、費用負担を抑えながら学習できる環境が整っています。

職場の期待に応えつつ自身のスキルアップも同時に実現できるため、取得が推奨されている方にとっては一石二鳥の機会です。

まとめ|ウェブ解析士はいらない資格ではない

ウェブ解析士に対して「いらない」という声があるのは事実ですが、デジタルマーケティング業界での活用価値は十分にあります。

年会費や更新の手間、民間資格である点などのデメリットはありますが、体系的な知識習得や信頼性向上、人脈形成などのメリットが上回るケースも多いでしょう。特に、マーケティング実務に携わる方や業界への転職を目指す方にとっては、投資対効果の高い資格といえます。

重要なのは、自身のキャリア目標と照らし合わせて判断することです。単純に「いらない」と決めつけるのではなく、個人の状況に応じた適切な選択をすることが大切です。