平井 周平著「なぜ9割の会社のホームページは失敗しているのか」

平井 周平著「なぜ9割の会社のホームページは失敗しているのか」

アマゾンだと、ほんと次読む本に事欠きませんね。どんどん紹介される(笑)
今回、紹介させていただく本は、少し古い2014年10月に執筆されたものですが、その当時の業界のことも勉強できるかなーって思い読ませていただきました。 著者の方とは、意見が違うところもあったので、それは後半に書かせていただいております。

なぜ、9割の会社のホームページは失敗しているのか?

Overview

本書は、ホームページの技術論やテクニックではなく、中小企業の担当者が制作会社と業務を進めるにあたって、「めんどくさいなぁ」であったり、「難しいことをやらなくてはいけないなぁ」という苦手意識を少しでも取り除くことが目的みたいです。

Memo

① ウェブ業界が発展するほど儲からなくなる
→技術が発展して、「より簡単で」「より安価な」ものになった。業界が成熟することで、儲からなくなり、最終的にはなくなってしまう業界である

デザインがキレイなホームページが良いホームページではない。ホームページは、アートではなく、ツール。

中小企業で月間1万アクセス以上は不可能
→重要なのは、アクセスの質。自社の潜在ユーザーに的確に情報を売り込むことが大事。

自社のビジネスのことを熟知しているのは発注者自身

特定の業界に特化している製作会社の要注意
→特化しているということは、やり方が画一化している。他社との差別化がしにくい。

② 技術を学んでも役立つことはほとんどない。ウェブ技術よりも、業界研究の方が大事。

② 毎日更新するのでなければ、専任は不要
ウェブ専任をかかえることはデメリットの方が大きい

② 中小企業なら、外部の制作会社を上手く使おう

中小企業なら、ターゲットを広く浅くではなく、狭くすること。

ホームページ制作・リニューアルの中で、一番重要なフェーズは「計画」である

デザインよりも強みを出す

自社の社員にも使ってもらえるサイトを作ることでアクセス数をあげることができる

距離が近く、定期的に訪問してもらえる制作会社を選ぼう

社員数の多い制作会社は避けた方がいい
→制作会社のコストのほとんどは人件費

③ ホームページ制作会社の真の実力は、デザイン力ではなく、運用力で測ること
→制作実績におけるデザインのアピールなんて意味がない。
→デザインだけであれば、同じようなものをすぐに作ることができる
→制作実績を自慢げに載せている会社は、全てのページ制作が「デザイン重視」に偏っていると思える

料金比較サイトで良いホームページ制作会社が見つからない理由
→ウェブ制作会社なのに、料金比較サイトを使っていること自体に問題がある(集客を他のWebサイトに委ねているから)
→中間マージンが発生するので、価格が安いわけではない
→制作要件を確認できない(見積もりが曖昧すぎる)

制作会社選定で無料のコンペを行うことに意味がない
→他の商品と違い、完成形があるわけでなはい。コンペを勝ち取るための提案と本当のニーズは違う

予算があらかじめ決まっているなら、それを伝えた方が良い

質問してみれば制作会社の実力や姿勢がわかる

どんなホームページでも、30分見続ければ変えたくなってしまうもの

情報が少なければ、トップページにコンテンツを集中させる
→ページ数によって見積もりする会社のコストを下げることができる

差別化に困った場合は、社長の顔を全面的に出していく
→ネットの世界でも「人」に人が集まってくる

中小企業にとって、最新トレンドを活用することは重要ではない。SNSなどについても、「本当に有用な情報を発信し続けれるか?」が重要

④ 法人向けサービスの企業なら、スマホサイト制作は不要

リスティング広告に関して、中小企業にとっては不利
→キーワードを絞り込み、計画を立てて運用すれば効果は出る

SEO会社については、効果を保証する会社は信用してはいけない
→クライアントの業務の内容をしっかり把握してくれて、何が強みと弱みなのか分析し、その強みを活かす施策を提案してくれる会社がいい

平井 周平著「なぜ9割の会社のホームページは失敗しているのか」

Critical Reading

① 確かに、ウェブ業界が発展するほど儲からなくなるという側面もあります。 特に、昨今では簡単にWebサイトを構築できるシステムはたくさん出てきています。例をあげれば、Wixやペライチなど素人でもそれなりのホームページを作るサービスは増えました。

しかし、僕は逆にこれがホームページが安っぽく見えてしまう原因にもなっていると考えています。(こういうサービスの利用者が増えれば増えるほど特に)また、痒いところに手が届きにくいというデメリットもあります。それは、素人でも簡単にWebサイト作れてしまうという影の部分です。(痒いところまで手が届くようなホームページを作るのには、もちろんそれなりの知識は必須となります。)
また、「最終的になくなってしまう」という著者の考えですが、僕は80%ぐらいはそうは思ってないです。著者がどのぐらいのスパンでなくなるとおっしゃってるのかわからないですが、ITという革命が確かにそこで怒ってるのは確実なのですが、浸透するにはスピードがかかります。そして、作るだけならもちろんAI代替される可能性はあるでしょうが、僕はコンサルタントを含めた「コミュニケーションの部分」はまだまだ代替されないと考えています。

② 僕が追認するまでもないですが、僕がよくこのブログでも言及する「選択と集中」する部分ですね。やはり、中小企業の戦い方としては、「Web担当者」を雇ったり、兼任するというよりはWeb制作会社をうまく使う方がいいです。

③ この考え方はすごく新鮮だったので反論しておきます。
まず、はじめに「実績」を載せているのは何もデザインを自慢するためではないということです。ていうか、この発想すらなかった。「実績」を載せる理由は、何よりもユーザビリティの観点からです。クライアントにとって、イメージが何よりも湧きやすいからです。実際に過去にも、こんな色合いのホームページでと、トップはこんな感じなど「実績」を基に指示していただくことも多いです。実績が何よりの指針にもなりうるからです。

実際に、著者の制作会社のホームページは下記ですが、

事例は3つしか掲載してないですね。やっぱり意図はわからないですが、僕自身が「実績」をわざわざ消すという選択はしないでしょう。

④ この本が書かれたのは、少し古いということを加味しても、完全に間違っている見解です。たとえ、それが法人向けのサービスとしても、今からWebサイトを作るであったり、リニューアルするなら「スマホ対応」は必須だというのが僕の考えです。もちろん、PCで見られるということが前提だとしても、これからPCからの閲覧が増えるということはありません。スマホからの閲覧数は増えるとしてもです。ですので、僕のクライアントさんでもたまにPC用のWebサイトだけで良いと言われることもあるのですが、勝手にスマホでも閲覧しやすいように作るぐらいです!
これからWebサイトを作るなら、必ず「スマホ対応」は必須です。

Summary

少し古い本ですが、こうやってホームページのスキルなどではなく、ホームページの必要性やどういった風にリニューアルすれば良いかなどを書いた本は少ないです。また、著者の考え方が色濃く反映されるので、それは面白いですね。そういう意味では、下記のリンク先で紹介した本と似てます。

今回は、クリティカルに思う部分が多く、著者とは反対意見を少し書きました。もちろん、大半は賛成の部分も多かったのですが、反対意見を書くことで僕の中でも考え方が整理されます。見ていただける方も、どちらが絶対に正しいってことでもないと思うので参考までに考えていただければ幸いですね。

なぜ、9割の会社のホームページは失敗しているのか?

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